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小児科の内装は寄り添いの精神で考えよう!押さえておきたいポイントの解説

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注射などの痛い思いをした経験や、病院特有の雰囲気が苦手といった理由から、子どもが小児科に怖いイメージを持ってしまうこともあります。少しでも子どもの不安を和らげるために、小児科の内装は親しみやすい雰囲気づくりが大切です。

さらに、子どものケガ防止のために安全面への配慮や、感染防止対策を講じることも求められます。小児科ならではの特徴を踏まえて、小児科の内装づくりで押さえておきたいポイントを解説します。

子どもや赤ちゃん、ママに寄り添う空間を意識する

小児科は、患者である子どもだけでなく、ママやパパなどの保護者が一緒に来院します。小児科の内装は、子どもや赤ちゃん、保護者に寄り添う空間を意識することがポイントです。

通常の診察だけでなく、予防接種なども行うことから、子どもが小児科に対して怖いイメージを持っている可能性もあります。親しみやすさを感じさせる色彩や、動物や植物をモチーフにしたイラストなどを内装に取り入れて、緊張感を和らげる工夫をするとよいでしょう。

また、待ち時間などに赤ちゃんや小さい子どもがぐずると、ママやパパも焦ってしまい、周囲に気をつかうことが考えられます。絵本やおもちゃを置いておくなど、子どもが楽しく過ごせる工夫をしておくと、子どもだけでなく保護者も安心して院内での時間を過ごせるでしょう。

小児科の内装で気をつけるべきポイント

小児科の内装を決める際は、ほかの診療科目にはない、小児科ならではの注意点がいくつかあります。気をつけるべきポイントを4つご紹介します。

外装デザインで気をつけたいポイントについては、こちらをご覧ください。

安全性に十分配慮

子どもは予想外の行動をとることも多く、思わぬ事故が起こる可能性もあります。小さい子どもも安全に過ごせるように、内装に工夫が必要です。

床や壁は、やわらかくクッション性のある素材にします。転倒時やつまずいた際などの衝撃を吸収してくれるため、ケガのリスクを抑えることに役立つでしょう。

柱や受付カウンターなどは曲線を描くような設計にして、椅子や収納棚などの家具は角のないものを選びます。どうしても角ができてしまう場合は、クッション材を設置して安全性を確保します。

ちょっとした段差でも、小さい子どもや赤ちゃんが転倒する危険性や、つまずく可能性もあります。入口やトイレなどの段差をできる限りなくし、フラットなつくりにしましょう。

椅子やベンチに座る待合室では、小さい子どもや赤ちゃんが動き回ると、転落してしまうリスクもあります。キッズスペースやプレイルームなど、小さい子どもや赤ちゃんが安全に過ごせる空間を提供するのもひとつの方法です。

ただし、キッズスペースなどに置くおもちゃのサイズには注意が必要です。口に入るサイズのおもちゃは避け、赤ちゃんでも安心して遊べるように配慮しましょう。

自動ドアの場合、子どもが勝手に外に出てしまう危険性もあります。子どもの手が届かない位置に、自動ドアのタッチスイッチを設置するなどの工夫も必要です。

徹底的な感染防止対策

小児科は、おたふくかぜや水ぼうそう、ロタウイルスなどの子どもならではの病気を患った患者が来院することもあり、一般的な内科よりも感染リスクが高いといわれています。このことを踏まえ、小児科では徹底的な感染防止対策が求められます。

感染防止対策として、診察目的で来院した子どもと、予防接種や健診などの治療目的でない子どもの待合室を分けることが挙げられます。完全予約制にして、曜日や時間帯で診察内容を分ける方法もあります。

また、発熱や咳などの症状がある場合は、別に待機できるスペースや個室を設けるのもひとつの方法です。

待合室はできるだけ広いスペースを確保して、椅子の間隔を空けることもポイントです。子ども同士が向き合わないように、一定方向に向かって並べる配置にするなど、レイアウトも工夫しましょう。

小児科に置いているおもちゃや、絵本を介して感染するリスクもあります。定期的に消毒するなど、感染防止対策に努めることが必要です。

そのほかにも、自動換気システムや空気清浄機の導入によって、しっかりと換気することも求められます。飛沫感染を防ぐためのパーテーションの設置などの方法もあります。

いずれにせよ、小児科に行くことでほかの感染症にうつるのではないかという保護者の不安を払拭するような配慮が必要です。

衛生面の高い設計

動き回るほど成長した赤ちゃんの場合、床に手をついてハイハイをすることも考えられます。床に落とした物を拾って、口に入れることもあるでしょう。

そのため、小児科の床は土足やスリッパを避ける設計にすることもポイントです。入口などで靴を脱ぐ設計にして、外から入る菌を減らし、赤ちゃんや小さい子どもが衛生的に過ごせるように工夫します。

床や壁、天井などの内装材やベンチやカウンターなどに、抗ウイルス素材や抗菌素材を取り入れるのもひとつの方法です。子どもや赤ちゃんが触れても大丈夫なように、安全性のテストをクリアしたものを選ぶとよいでしょう。

子どもが利用するトイレも、衛生面の高い設計にする必要があります。ドアノブや壁を抗ウイルスや抗菌仕様にしたり、手洗い場の水栓やソープディスペンサーを自動センサー対応のものにしたりすることで、衛生的に使えます。

機能的な導線

子どもやママが来院して診察を待ち、治療をしてもらい、会計を済ませて帰るまでの経路となる患者導線と、医療スタッフや事務スタッフが業務で移動する際に通るスタッフ導線を考慮する必要があります。

たとえば待合室で待機するあいだ、スタッフが目の前をせわしなく動いていては、子どもやママは落ち着いて過ごせないでしょう。患者とスタッフが過ごしやすくするためには、それぞれの導線を分けることが大切です。

また、患者が受付や待合室、診察室、処置室などを行き来しやすいようにすることもポイントです。子どもを抱っこしたり、手をつないだりして移動することから、効率的に動ける導線にするとよいでしょう。

スタッフが動きやすいように、無駄な動きをせずに移動できる配置の考慮や、導線上で患者との接触を必要最低限にとどめて、業務をスムーズに行えるようにすることも必要です。

また、感染防止対策として症状の有無で部屋を分ける場合も、導線に配慮する必要があります。発熱や咳などの症状がある患者が利用する導線と、ほかの患者が通る導線が重ならないような設計にすることで、感染のリスクを抑えられるでしょう。

親しみやすく落ち着ける雰囲気づくりが大切

子どもやママがリラックスして過ごせる空間にするために、押さえておきたいポイントを4つご紹介します。

柔らかいカラーを取り入れる

親しみやすい雰囲気をつくるために、色を上手に活用しましょう。触れると柔らかさを感じそうな色味は、やさしく包み込むような、親しみやすいイメージを与えます。

たとえば同じピンクでも、濃いピンクと淡いピンクでは印象が変わってきます。ペールトーンやライトトーン、ソフトトーンなどのトーンを取り入れると、やわらかい印象になるでしょう。

ベビーピンクやベビーブルーなど、ベビー用品によく使われるような色合いや、パステルカラーなどもおすすめです。かわいらしく、あどけなさを感じるような色使いにして、子どもやママが落ち着ける空間をつくるのがポイントです。

ポップでかわいらしいデザイン

子どもが喜ぶようなポップなデザインを取り入れることで、親しみやすさを感じさせます。ドット柄や空の模様などの柄入りの壁紙を貼ったり、動物やお花のイラストステッカーを壁や扉に施したりして、かわいらしい雰囲気の空間にしてみてはいかがでしょうか。

小児科では予防接種なども行うため、子どもたちが怖いイメージを持ってしまう可能性もあります。子ども自身がまた行きたいと思えるような、楽しい雰囲気の空間づくりができれば、ママも小児科に通いやすくなるでしょう。

待合室には絵本やおもちゃなどを

診察を待つあいだは、子どもが不安な気持ちになることや、退屈になって騒いでしまうことも考えられます。子どもが落ち着かないと、ママもゆっくり過ごせないでしょう。

待合室に絵本やおもちゃを置いておくと、子どもやママがリラックスして、有意義な時間を過ごせます。待合室の一角に、キッズコーナーやプレイルームを設けるのもひとつの方法です。子どもが自由に遊べる場所があれば、待ち時間が長くなっても退屈せずに過ごせるでしょう。

診察室は小さい子どもが不安にならない空間に

子どもにとっては、何をされるのかが分からないまま診察が進んでいくため、診察室で不安を感じる場合があります。過去に注射などで痛い思いをした経験から、病院を嫌がることもあるでしょう。

そのため、少しでも子どもの不安が和らぐように、診察室に入ったときに緊張しにくい、心がやわらぐような工夫をおすすめします。

壁や椅子、テーブルなどにカラフルで柔らかなトーンの色味を取り入れるほか、キャラクターや動物のイラストステッカーを壁に貼り付けるなど、子どもが楽しめる空間づくりを心がけましょう。

病院の内装に特化した業者を選ぼう!

小児科の内装を考える際は、小児科ならではの特徴を踏まえて、安全面や感染防止対策などの衛生面に配慮する必要があります。

さらに、子どもやママが通る導線とスタッフの導線を考慮して、お互いがストレスなく過ごせるような設計や、効率的に業務を行える設計にすることも大切でしょう。

不特定多数の人が利用する病院は、建築基準法などの法令で決められた条件を満たす必要があるなど、内装を決める際の注意点もあります。そのため小児科の内装を決める際は、病院の内装に特化した業者を選ぶのがおすすめです。

病院の内装を専門に扱う業者に依頼することで、子どもやママが安心して通えるような小児科をつくれることが期待できます。

まとめ

小児科は、子どもだけでなく保護者であるママやパパも一緒に来院します。小児科の内装は、子どもや赤ちゃん、ママやパパなどの保護者に寄り添うことを意識して考えましょう。

待合室や診察室は、子どもが不安にならないような、親しみやすいデザインを取り入れるのがおすすめです。キッズルームや絵本などがあると、待ち時間も楽しく過ごせるでしょう。

子どもは思わぬ行動をすることもあるため、安全性にも配慮が必要です。角をなくした設計や、クッション性のある床材の採用なども検討しましょう。

小児科の内装は、病院の内装を専門に行う業者への依頼がおすすめです。病院ならではの注意点や小児科特有の特徴を踏まえつつ、患者もスタッフも過ごしやすい空間づくりが期待できます。

 

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Point
小児科の内装で気を付けるべきポイント

小児科の内装では、小さい子どもも安全に過ごせるように「安全面への配慮」が重要です。床や壁にやわらかくクッション性のある素材を使用し、柱や受付カウンターは曲線を描くような設計にして、椅子や収納棚などの家具は角のないものを選びましょう。どうしても角ができてしまう場合は、クッション材を設置して安全性を確保することもあります。

また、少しでも子どもの不安を和らげるために、親しみやすい雰囲気づくりも必要です。淡い色彩や、動物や植物をモチーフにしたイラストなどを取り入れて、緊張感を和らげる工夫をしましょう。

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