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人気美容クリニックにするための内装づくりとは?内装工事費用の目安など
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美容クリニックの内装は、クリニックの第一印象を決める大きな要素です。人気の美容クリニックにするためには、開業前から内装づくりにこだわる必要があるでしょう。
この記事では、美容クリニック開業に向けて内装づくりを考える際に、参考にしておきたい情報をご紹介します。美容クリニックの内装の基本から、内装にかかる費用や安く抑えるためのポイントまで解説します。開業準備をはじめる前に確認しておきましょう。
美容クリニック内装の基本
美容クリニックは求められる内装の基本があり、コンセプトにかかわらずポイントを押さえることが大切です。まずは、美容クリニック内装の基本について、3つのポイントをご紹介します。
●清潔感の維持のしやすさ
●導線の意識
●法規制の遵守
それぞれ説明していきます。
清潔感の維持しやすさ
美容クリニックに訪れる患者は、自身を変えたい・今よりも美しくなりたいと思っています。しかし、不潔な印象を持つ美容クリニックでは、自身の変化を期待することは難しいでしょう。
そのため、美容クリニックには清潔感が不可欠です。患者がいつ訪れても清潔感が保たれている状態を目指すために、清掃のしやすさも内装に求められます。
たとえば、ゴージャスな雰囲気を作るためにシャンデリアを飾るとします。しかし、どんなに美しいものも時間がたてばほこりをかぶるので、清潔感を保つには定期的な清掃が必須になるでしょう。求めるコンセプトを考えつつ、管理のしやすさも重視することが大切です。
導線の意識
患者とスタッフの導線への考慮も重要なポイントです。まず、プライバシー保護の観点から、患者が周りの人の目に触れないよう、工夫を取り入れましょう。
美容クリニックに限ったことではありませんが、医療機関など個人のプライベートに深く関わる施設を利用する際、他人に姿を見られたくないと考える患者もいます。患者が安心して利用できるよう、患者同士が接触しない導線を確保しましょう。
また、スタッフが効率的に業務を行うために導線に工夫を凝らすことも大切です。たとえば、スタッフと患者の導線が交わらないよう、スタッフが出入りできるバックヤードを設置します。こうした配慮はスタッフの行き来だけではなく、医療用機械の移動もスムーズにします。
法規制の遵守
美容クリニックに関わらず、クリニックの開業には、一定の条例や法令を守る必要があります。
内装の図面が確定した段階から消防署や保健所へ図面を持っていき、図面をもとに工事を進めて問題ないか、事前に相談する必要があります。保健所からの許可が下りなければ、着工することができません。
法規制を遵守しながらスムーズに開業準備を進めていくには、事前に専門家に相談することをおすすめします。
人気美容クリニックにするための内装ポイント
美容クリニックの内装の基本を知ったうえで、次は人気美容クリニックにするための工夫について解説します。基本を押さえたうえで、さらに患者の求める空間にするために、必要なポイントを4つにまとめました。
●安心感と落ち着き
●品がよくおしゃれな空間
●プライバシー保護
●パウダールーム完備
安心感と落ち着き
美容クリニックに来院される方の多くは、自身が変化することに期待を抱くとともに、不安も感じています。少しでも不安な気持ちを和らげるためには、安心感のある空間が求められるでしょう。
また、施術内容によっては、術後に1時間ほどクリニックに滞在しなければならないこともあります。患者が長時間滞在できる環境を目指して、落ち着きのある内装にしましょう。
居心地のよさは、クリニックの評判にも深く関わります。患者を思い、工夫した内装を実現しましょう。
品がよくおしゃれな空間
美容クリニックに通う患者は、美意識の高い方が多いでしょう。そのため、患者の好む雰囲気を考えてコンセプトを考える必要があります。
最近はSNSへの画像アップロードや、口コミなど評判を書くことが多くなっています。SNS上にクリニック内の画像が出回る可能性もあるため、クリニックの第一印象を決める内装には、十分注意を払わなくてはなりません。
美容クリニックに関心のある方々が内装を見たときに、思わず惹かれるような、おしゃれな空間をつくりましょう。
プライバシー保護
美容クリニックでは、患者のプライベートな内容を話す機会があります。会話のなかには、人に聞かれたくない内容もあるでしょう。
そのため、プライバシーの保護という観点でも内装を考える必要があります。診察室は防音対策をしっかりと施し、ドアでしっかりと区切られた空間をつくりましょう。
待合室では、患者同士の目が合わないような配慮も患者の居心地のよさに繋がります。術後の待ち時間で待合室を使用する際、患者は自分の姿を他人に見られたくないと考えるケースもあるでしょう。
こうした患者のプライバシー保護という観点を忘れずに、内装を考えることが重要です。
パウダールーム完備
来院時に化粧をして来られる場合、施術前には化粧を落とさなければなりません。また、施術後に化粧直しをすることも考えられるので、美容クリニックにはパウダールームが必要です。
美容クリニックには美意識の高い方が利用されると想定し、充実したパウダールームを完備しましょう。施術前後に使用することが多いので、患者のひと息つける場としても有効です。
清潔感や使いやすさを重視した内装は、患者の満足度向上にも繋がります。安心感と清潔感のあるパウダールームを用意しましょう。
クリニックの内装工事費用
クリニックの内装工事を行う場合に発生する費用として、主に2つの項目が挙げられます。
●クリニック内装設計費用
●クリニック内装工事の坪単価
それぞれについて説明していきます。
●クリニック内装設計費用
クリニックの内装工事に入る前に、設計図を作成する必要があります。クリニック内装設計費用は工事価格の10~20%、または工事面積一坪あたり5~8万円が相場です。あくまで相場のため、要望が多い場合やデザイン性を求めると、相場より高くなってしまう傾向にあります。
●クリニック内装工事の坪単価
実際に内装工事をする費用にあたります。物件の状況や工事の内容によって、内装工事費用は大きく異なります。平均的な価格は、一坪あたり約40万円前後と言えるので、参考程度に把握しておきましょう。
内装工事にかかる費用の内訳を把握したうえで、次は費用を安く抑えるポイントについてお伝えします。
費用を安く抑えるには
クリニックの内装工事にかかる費用は、工夫次第で安く抑えることができます。費用を安く抑えるために知っておきたい3つのポイントをお伝えします。
●居抜き物件を利用する
●相見積もりをとる
●補助金や助成金を活用する
3つのポイントについて詳しく説明していきます。
居抜き物件を利用する
クリニックを新規で開業する場合に、居抜き物件を利用することは、費用を安く抑える方法のひとつです。
居抜き物件とは、以前使っていた内装や設備をそのまま再利用できる物件のことを指します。居抜き物件を利用すれば、新品で設備を揃える必要がなくなる分、費用を安く抑えることができるでしょう。
しかし、居抜き物件は設備が中古になるので、新品に比べると早く壊れてしまうリスクもあります。デメリットを理解したうえで検討しましょう。
相見積もりをとる
1社のみの見積もりだと、工事費用の相場がわからず、提示された価格が適正か判断することができません。見積もりは無料でとってくれる業者が多いので、複数社から見積もりを取り、価格の比較を行うことをおすすめします。
また、見積もりの依頼を通じて業者とのやりとりを行うと、業者の対応の質も確認できます。相性のいい業者を見つけるときの材料にもなるため、相見積もりを取って、適正な価格で費用を抑えましょう。
補助金や助成金を活用する
補助金や助成金を活用することで、費用を安くすることができます。クリニック開業時に活用できる補助金・助成金は、以下の3種類です。
●自治体の創造・起業助成金:創業・起業向けの補助金制度です。各市町村によって申請できる内容が異なります。
たとえば、東京都では創業を予定している、もしくは創業5年未満の方を対象に、100〜300万円の助成を行っています。
●トライアル雇用助成金:ハローワークを通じて、一定の条件を満たした人材を雇用すると、月4万円の助成を受けられる制度です。最大で月4万円×3ヵ月=12万円の支給があります。参照:(厚生労働省 トライアル雇用助成金)
●事業承継・引継ぎ補助金:個人開業医が経営するクリニックが対象です。事業の継承や引継ぎにかかる経費の一部を補助してくれます。参照(中小企業庁 事業継承・引継ぎ補助金)
活用できるものはすべて活用することで、費用を安く抑えることができます。
内装業者選びのポイント
美容クリニックの内装づくりのポイントについて紹介してきました。しかし、たくさんある内装業者のなかからどの業者を選ぶべきか、判断するのは難しいものです。次は、内装業者を選びのポイントについて、3つお伝えします。
●クリニック内装に強い業者か
●ワンストップ体制かどうか
●アフターフォローは行き届いているか
ひとつずつ見ていきましょう。
クリニック内装に強い業者か
クリニックの内装実績がある業者や、クリニックの内装に特化した専門の業者を選ぶことがポイントです。内装づくりは、オーナー様の要望やクリニックのコンセプトを業者がヒアリングするところから始まります。
形のないコンセプトを内装のデザインに落とし込んでもらうには、依頼のイメージをしっかり掴んでくれる業者が望ましいです。
専門業者であれば、クリニックの特徴を押さえた内装を熟知しているので、要望のヒアリングからイメージを掴むまでがスムーズに行えるでしょう。
ワンストップ体制かどうか
ワンストップ体制が整った業者を選ぶと、中間業者に支払う費用が削減できるため、工事費用を抑えることができます。
クリニックの施工には建築と内装工事、空調、電気などの設備や家具といった幅広い工事が必要です。それぞれ分離発注するとなれば、オーナーが自ら各業者とのやりとりを行わなければなりません。開業準備で忙しいなか、手間も時間も取られてしまうのは負担でしょう。
そうした煩雑さを回避すべく、ワンストップの業者を選んで、窓口をひとつに統一管理するのがおすすめです。
アフターフォローは行き届いているか
内装業者によって、施工後のフォローをどこまで行ってくれるか異なります。アフターフォローの手厚い内装業者を選べば、不具合や困りごとがあったときに対応してくれるので安心です。
開業後は、クリニックの運営に集中したいところです。業務以外で不安に感じることは専門の業者に任せられるように、いざとなったときに頼れる内装業者を選びましょう。
また、どこまで・いつまでアフターフォローを行ってくれるかは、契約書面に記載があります。契約前に、保証内容と保証期間を確認しておきましょう。
まとめ
美容クリニックの内装について、押さえておきたいポイントをご紹介しました。患者のために配慮と思いやりを込めた内装を実現することは、人気美容クリニックの内装づくりに必要です。
美容クリニックの内装においては、患者の客層を考えて、おしゃれなデザインや居心地のよさを求められます。患者のプライバシーを保護する必要もあるため、防音などの機能面の充実や、導線確保の工夫も重要です。
また、法規制の遵守も必須になってきます。美容クリニックの内装は、あらゆる視点から考える必要があるため、医療系専門のデザイン業者への相談がおすすめでしょう。
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