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病院・クリニックの床材選び|床材の特徴や選び方のポイントも解説

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病院・クリニックの床材選び|床材の特徴や選び方のポイントも解説

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クリニックの内装工事やリフォームの際は、「床」から安心・安全を考えることが大切です。病院ならではの機能性を持つ床材や、院内の各エリアの用途に合った床材を選ぶとよいでしょう。またメンテナンスしやすい床材を選ぶと、掃除やお手入れに手間がかかりません。

本記事では、病院・クリニックに適した床材の特徴や、選び方のポイント、おすすめの床材ランキングを紹介します。

 

≪クリニックの床材の選び方のポイント≫

クリニックの床材を選ぶポイントは5つあります。

  • 1.院内のエリアに合わせて選択する
  • 2.耐久性や清潔性を確認する
  • 3.患者の安全性を考慮する
  • 4.施工費用とメンテナンスコストを比較する
  • 5.デザインやカラーバリエーションを考える

 

ポイント1. 院内のエリアに合わせて選択する

クリニックの床材は、施設の用途に合わせて選択することが大切です。例えば、床材として定番のフローリングも、車椅子やストレッチャー、医療用ワゴンなど、キャスター付きの備品を利用する場所だと傷がつきやすく、メンテナンス性も高くありません。ビニル床材(塩ビタイル・長尺シート)など、耐摩擦性のある床材が適しています。院内のエリアごとに要件を洗い出し、適材適所で床材を選ぶとよいでしょう。

 

ポイント2. 耐久性や清潔性を確認する

またクリニックの床材には、病院ならではの機能性を持つ床材が適しています。例えば、多くの患者やスタッフが通行することを想定した耐久性や、汚れのつきにくさ・落としやすさ(防汚性)、抗菌・抗ウイルス性など、他の施設にはない特徴が求められます。一般的な床材ではなく、病院・クリニック向けに開発された機能性床材の中から選びましょう。

 

ポイント3. 患者の安全性を考慮する

クリニックの床材は、安全性を考慮して選ぶことが大切です。特に患者(子どもや高齢者など)が転んで怪我をするリスクを想定し、防滑性や衝撃吸収性が高い床材を選ぶとよいでしょう。

 

ポイント4. 施工費用とメンテナンスコストを比較する

機能性に優れる床材や、特殊な工法を必要とする床材は、一般的なフローリングと比較した場合、どうしても施工費用が高くなります。しかし、床材の消耗による張り替え費用や、清掃作業の費用、ワックスがけの費用などを考慮すると、長い目で見れば機能性床材を選んだ方がトータルコストの節減につながる場合もあります。施工費用と将来のメンテナンスコストを比較し、中長期的な目線で床材を選ぶとよいでしょう。

 

ポイント5. デザインやカラーバリエーションを考える

病院の内装デザインによって、患者の感じる印象は大きく変わります。特に色彩が人間の心理に与える影響は大きいため、デザインやカラーバリエーションなどの観点からも床材を選びましょう。例えば、「床材はフローリングにしたいが、耐摩擦性や耐摩耗性が不安」という場合は、木目柄の長尺シートを採用するというアイデアがあります。

 

≪病院やクリニックで使用・メンテナンスしやすい床材の特徴≫

病院やクリニックで使用する床材には、以下のような特徴が求められます。

  • 耐久性
  • 清潔性
  • 防滑性
  • 防音性
  • メンテナンス性

 

耐久性

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1つ目は耐久性です。病院やクリニックでは、多くの患者やスタッフが通行する他、車椅子などのキャスター付きの備品も頻繁に使用されます。耐久性や耐摩擦性・耐摩耗性が高い床材を選ぶと、機能や美観を長期的に維持し、メンテナンスコストを節減できます。

 

清潔性

2つ目は清潔性です。清潔性とは、床の汚れにくさ、掃除のしやすさのことを意味します。具体的には、水分を弾く撥水性のある床材や、汚れがつきにくく落ちやすい防汚性の高い床材が当てはまります。院内の施設によっては、血液や薬品など、特定の汚れに強い床材を選ぶ必要があります。

 

防滑性

3つ目は防滑性(滑りにくさ)です。病院やクリニックは、子どもや高齢の患者、病気や怪我で体力が低下した患者も利用します。転んで怪我をするリスクを減らすため、適度な防滑性・ノンスリップ性を持つ床材を選びましょう。

 

防音性

4つ目は防音性です。クリニックには、待合室やリハビリルーム、キッズルーム、プレイルームなど、人の動きが多い施設も存在します。防音性が高い床材を採用すると、足音や話し声などによる騒音を軽減できます。

 

メンテナンス性

5つ目は、メンテナンス性(メンテナンスの容易さ)です。フローリングなどの一般的な床材は、補修やワックスがけといった定期的なメンテナンスが必要です。病院・クリニック向けの床材には、ワックスがけなどが一切不要なノーワックス製品もあります。メンテナンス性が高い床材を選ぶと、日々の掃除やお手入れが楽になります。

 

≪病院やクリニックでおすすめの床材ランキング≫

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ここでは、病院やクリニックで人気が高い床材をランキング形式で紹介します。

  • 1.ビニル床材(塩ビタイル・長尺シート)
  • 2.ラバー床材(ラバータイル)
  • 3.エポキシ床材/li>
  • 4.抗菌床材(抗ウイルス床材)
  • 5.リノリウム床材

 

1位:ビニル床材(塩ビタイル・長尺シート)

最も人気が高い床材は、塩ビタイルや長尺シートなどのビニル床材です。特に長尺シートは、防水性や防汚性が高く、耐薬品性や耐摩擦性、抗菌・抗ウイルス性、転んだときの衝撃吸収性に優れることから、院内のさまざまな施設で採用できます。

 

2位:ラバー床材(ラバータイル)

ラバー床材は、ラバータイルとも呼ばれ、天然ゴムや合成ゴムが原料の床材です。適度な弾力があるため、防滑性・ノンスリップ性が高く、水に濡れても滑りにくいという強みがあります。ただし、耐薬品性が低く、溶剤や強アルカリ性洗剤、油類などに弱いことから、場所を選ぶのがデメリットです。

 

3位:エポキシ床材

エポキシ床材とは、エポキシ樹脂でコーティングした塗り床材です。病院だけでなく、工場や倉庫、学校などでも使われており、フォークリフトが走行しても傷がつかないほどの耐久性があります。また耐薬品性にも優れており、特にアルカリ性物質や塩類による腐食への高い耐性を持ちます。

 

4位:抗菌床材(抗ウイルス床材)

抗菌床材(抗ウイルス床材)は、表面が抗菌・抗ウイルス加工された床材です。床材に付着した病原菌やウイルスを不活性化するため、院内の感染予防対策につながります。病院や福祉施設はもちろん、子どもが利用する教育施設や、多くの人が利用する公共施設でも利用されている床材です。

 

5位:リノリウム床材

リノリウム床材は、亜麻仁油を主原料とした床材です。一般家庭でも、床材として広く利用されています。リノリウム床材には、ビニル床材とよく似た特性があり、さらに病原菌やウイルスを不活性化する効果も実証されていることから、病院・クリニックの床材にもぴったりです。また天然素材から作られているため、SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも注目を集める床材です。

 

≪クリニックでの床材の注意点と避けるべきポイント≫

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クリニックの床材を選定する際は、建築基準法や消防法における安全基準を満たしているか、病院ならではの特殊性に対応できるか、といった点を確認することが大切です。また院内の内装工事やリフォームには、通常とは異なる専門性が求められるため、業者選びのポイントも知っておきましょう。

 

安全基準を確認する

病院やクリニックは、建築基準法において「特殊建築物」に分類される建物です。建築基準法の内装制限や、消防法の防炎規制などを考慮し、内装工事を行う必要があります。

 

特殊な施設での使用に注意する

院内でも薬品を使用する場所や、血液などによる汚れが想定される場所では、特殊な床材が必要です。例えば、手術室や処置室、診察室などの施設では、血液・水分・薬品による汚れに対応可能なビニル床材(長尺シート)を採用するとよいでしょう。

 

デザインだけにこだわらない

病院やクリニックの床材には、エリアごとに防汚性、耐薬品性、抗菌・抗ウイルス性など、さまざまな機能が求められます。デザインやカラーバリエーションだけで床材を採用するのではなく、各施設の要件を満たす製品を選びましょう。

 

業者選びのポイントを知っておく

病院やクリニックの内装工事には、通常の施設とは異なる専門性が求められます。建築基準法や消防法における安全基準はもちろん、院内の衛生管理や居心地の良い空間づくりに関するノウハウを持っているか、という点も重要です。病院・クリニックの施工実績が豊富で、医療現場の目線から設計・空間づくりを行える業者を選ぶとよいでしょう。

 

≪院内エリア別おすすめの床材≫

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ここでは、院内のエリア別におすすめの床材を紹介します。

 

受付・待合室

受付・待合室は、多くの人が集まる場所です。患者やスタッフの往来に耐えられるよう、耐久性や耐摩耗性のあるビニル床材(塩ビタイル・長尺シート)が適しています。またノーワックス製品など、メンテナンス性の高い床材を選ぶとよいでしょう。

 

トイレ

トイレの床材には、高い耐水性や防汚性が求められます。ビニル床材が適していますが、塩ビタイルは目地の部分が汚れやすいため、長尺シートを選ぶとよいでしょう。

 

診察室・処置室

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診察室や処置室は、耐薬品性が高い長尺シートや抗菌床材(抗ウイルス床材)、耐久性に優れるラバータイルなどが適しています。ただし、使用する薬品の種類によっては、ラバータイルは使えません。またラバータイルはコストが高いため、予算を圧迫する可能性があります。

 

廊下

多くの人が往来する廊下は、耐摩擦性・耐摩耗性に優れるビニル床材が適しています。特にキャスター付きの備品の使用を想定し、耐久性のある床材を選ぶとよいでしょう。また転んだときの怪我予防の観点から、防滑性が高いラバータイルや、衝撃吸収性のあるクッションフロアもおすすめです。

 

≪まとめ:クリニックの床材によって、院内の快適さや過ごしやすさが変わる≫

病院やクリニックには、機能性(耐久性や清潔性、滑りにくさ)が高く、メンテナンスしやすい床材が適しています。例えば、耐薬品性が高く汚れにくいビニル床材(塩ビタイル・長尺シート)や、水に濡れても滑りにくいラバー床材(ラバータイル)などがおすすめです。デザインやカラーバリエーションだけでなく、病院ならではの要件を満たしているか、といった観点から床材を選びましょう。

 

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