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内科クリニック設計の重要なポイント解説|テナント工房メディカル

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内科クリニック設計の重要なポイント解説|テナント工房メディカル

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内科クリニックの設計は、患者満足度や提供する医療の品質などを大きく左右する重要な要素です。設計に失敗すると、クリニックの経営に悪影響を及ぼす原因となるため、基本やコツをしっかり押さえて計画することが大切です。

本記事では、内科クリニックの設計が重視される理由や、設計の基本的な考え方と注意点、エリア別の設計ポイント、デザイン性を高めるコツ、設計を依頼する流れと業者の選び方について解説します。内科クリニックの設計に悩んでいる方や、業者選びに迷っている方はぜひ参考にしてください。

 

≪内科のクリニック設計が大切な理由≫

内科クリニックの設計が重要視される理由は大きく分けて3つあります。

1つ目は患者満足度への影響です。内科を訪れる患者は体に不調を感じているケースが多く、不安やストレスを抱えながら来院しています。居心地の良いクリニックを設計すれば、患者の不安の解消につながり、リピーターの増加が期待できます。

2つ目は医療品質の向上です。スタッフ動線を考慮したレイアウトを採用すれば、業務効率がアップし、医療サービスの質も向上しやすくなります。感染対策が徹底された設計であれば、二次感染を予防しつつ、患者にとって来院しやすい空間に近づけることが可能です。

3つ目は、経営面への影響です。設計やデザインによって業務効率を向上させれば、限られたスタッフだけで業務を回せるようになり、人件費を節約できます。また、内科クリニックの設計はさまざまな法令への適合が求められます。信頼できる内装業者に相談しながら設計を進めていけば、法に違反するリスクを低減できるでしょう。

このように、内科クリニックの設計はさまざまな方面に大きな影響をもたらすため、いかに工夫された設計を採用するかが内科クリニック成功のポイントになると考えられています。

 

≪内科クリニック設計の基本的な考え方≫

内科クリニックの設計ではさまざまな要素を考慮する必要があります。ここでは、特に押さえておきたい基本的なポイントを5つ説明します。

 

ポイント1.患者動線を考慮したデザイン

患者動線とは、来院した患者が院内で動くときに描くラインのことです。

患者は一般的に、受付から待合室、診察室、処置室、待合室、受付(会計)の順に行動します。この動線をなるべく短く、かつ分かりやすいデザインにすれば、患者はストレスを感じにくくなり、「通いやすいクリニック」と認識してもらえるようになります。

なお、患者動線を考える際はスタッフ動線との兼ね合いも考慮することが大切です。患者動線とスタッフ動線が頻繁に交差するようなレイアウトにすると、混雑やストレスの原因となり、マイナスイメージを抱かれる可能性があるため、注意しましょう。

 

ポイント2.待合スペースの重要性と効率化

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待合スペースの居心地が悪かったり、移動に不便を強いられたりすると、患者のストレスがたまって「二度と来院したくない」とネガティブな感情を抱かれる恐れがあります。

待ち時間が多少長くなっても不快感やストレスが蓄積されないよう、待合スペースのデザイン・レイアウトを考えるときは快適性や効率を重視しましょう。具体的なポイントは以下の通りです。

● イスやソファや患者同士の目線が合わないよう配置する
● 広さにゆとりを持たせる
● 座り心地の良いイス・ソファを導入する
● テレビやDVD、Wi-Fiなどを導入する
● 照明や空調を使ってリラックスできる空間を演出する
● 待合スペースと、出入口、受付、診察室までの動線に配慮する

 

ポイント3.診療室の配置とプライバシーへの配慮

保健所の指導基準では、診察室の面積について9.9m²以上と規定されています。あくまでも標準面積のため、9.9m²以下でも違反にはなりません。しかし、デスクやイス、診察台、書類棚などの設備を置くとかなり手狭になるため、患者が圧迫感を覚えないよう、ゆとりのある面積を確保するのが理想です。

また、診察内容は患者のプライバシーに関わる問題のため、第三者に情報がもれないよう配慮する必要があります。具体的には、診察室を完全個室にする、入口に防音扉を設けるなどです。

スペースの関係上、どうしても完全個室にするのが難しい場合は、パーテーションなどを設置して目隠しする、診察スペース同士の間隔を空けて声がなるべく聞こえないようにするなどして配慮しましょう。

 

ポイント4.バリアフリー設計の必要性

患者の中には、高齢で足腰が弱っている方や、車いすを利用されている方も少なくありません。

体が不自由な方でもスムーズに移動できるよう、患者が利用する部屋・場所は全てバリアフリー設計にするのが基本です。具体的には、以下のような配慮が必要になります。

● 段差をなくす
● 玄関などにスロープを設ける
● 要所に手すりを設ける
● 車いすでも通行できるよう、出入口や廊下の幅、トイレのスペースを広くする

 

ポイント5.スタッフの働きやすさを考えたレイアウト

医療の質を落とさずに業務効率化を目指すには、スタッフの働きやすさを考慮したレイアウトにしなければなりません。

スタッフは受付や待合室、診察室、処置室など患者が利用する場所に加え、備品が収納されている倉庫やリネン室、休憩時に利用するスタッフルームなども出入りします。患者も利用する場所については、患者動線とスタッフ動線が交差しないよう配慮しつつ、なるべく動線を短くすることを意識しましょう。

一方、倉庫は整理に必要な什器をそろえて使いやすいようレイアウトする、スタッフルームではリラックスできる空間づくりを意識するなど、部屋の役割に応じた工夫を取り入れることが大切です。

 

≪内科クリニック設計における注意点≫

内科クリニックを設計する際は、以下5つのポイントに注意しましょう。

 

注意点1.法律および規制の遵守

内科クリニックの建設は、さまざまな法律や条令、規制の対象となります。具体的には、建物の建築や利用に関するルールを定めた建築基準法、バリアフリー設計のルールを明記したバリアフリー法、火災や地震などの被害を最小限に抑えることを目的とした消防法などがあります。

上記の法律は全国どこでも適用されますが、さらに自治体によって独自の条令や規制を設けている場合もあるため、注意が必要です。もし法律や条令に違反すると、建設の許可が下りなかったり、罰則の対象になったりする恐れがあるため、関連する法律・条令に詳しい内装業者と相談しながら設計・デザインすることをおすすめします。

 

注意点2.感染症対策としての設計要素

内科にはインフルエンザや新型コロナウイルスといった感染症に罹患している患者も少なくありません。

感染症対策が不十分だと二次感染のリスクが高くなり、来院する患者に不安やストレスを与える原因になるため、感染症対策は万全に整える必要があります。具体的な設計要素には以下のようなものが挙げられます。

● 待合室を2つに分けて感染症の恐れがある患者を隔離する
● 感染症の恐れがある患者とそうでない患者の動線を分ける
● 換気しやすいレイアウトや高性能な換気システムを導入する
● 消毒スプレーなどの設置スペースを設ける
● 壁材や床材、トイレ、洗面などに抗菌・抗ウイルス素材や掃除しやすい素材を使用する

 

注意点3.医療機器の配置と使いやすさ

診察や処置用の医療機器をどこに配置するかは、業務効率を大きく左右する重要なポイントです。

頻繁に使用する医療機器はなるべく診察室や処置室の近くに設置し、いつでもすぐに使えるようにしておきましょう。特に処置室は必要になる医療機器が多いため、機器の大きさや使用頻度などを考慮しながら、どこに何を置けばより効率的かを慎重に検討する必要があります。

 

注意点4.患者の心理的障壁を取り除くデザイン

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内科の患者は体に不調や不安を感じて来院されています。特に診察や処置を待っている間は心理的な負担を感じやすいため、なるべくリラックスできるような空間づくりを心掛けることが大切です。

例えば、壁や天井に暖かみのあるアイボリーやベージュ系のクロスを使用する、待合室の照明にぬくもりのある電球色を取り入れる、絵画や観葉植物を配置するなどです。待合スペースのソファやイスも、明るめのグリーンやイエローなどを採用すれば、気分が上向きやすくなるでしょう。

 

注意点5.将来の拡張を考えた設計の工夫

経営が軌道に乗って患者が増えてくると、当初のスペースでは対応しきれなくなることもあります。その場合、間取り変更や増築などが必要になりますが、当初のレイアウトによっては大幅な改築を検討しなければなりません。

間取り変更や改築は規模が大きくなればなるほど費用がかさむため、将来的なコストを抑えるためにも、各部屋の設計にある程度ゆとりを持たせるなど、拡張を考えた設計を行うことが大切です。

 

≪エリア別 内科クリニック設計ポイント≫

内科クリニックの設計ポイントは、場所やエリアによって異なります。ここでは、主要なエリア別に設計で押さえておくべきポイントを紹介します。

 

受付

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受付は来院した患者が最初に利用する場所のため、安心感や清潔感などを重視するのがポイントです。例えば、患者の不安や緊張を軽減するために、明るくて開放的なデザインを採用するなどです。

ぬくもりのある木目調のカウンターを取り入れたり、丸みを帯びたカウンターを採用したりすると、柔らかな雰囲気を与えられるでしょう。また、受付の内部を見渡しやすいレイアウトにすると、患者も受付担当者に声をかけやすくなります。

一方、清潔感を出すために、カウンターの上はなるべく余計なものを置かず、すっきりとしたレイアウトにすることも大切です。

 

待合室

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待合室は快適性と利便性を兼ね備えた造りにするのが基本です。患者が多くなっても窮屈にならないよう、ゆとりのあるスペースを確保するとともに、適度な距離を置いてソファやイスを配置する、受付や診察室へアクセスしやすいレイアウトにするなどの工夫を取り入れましょう。

リラックス効果を高めたいのなら、ウォーターサーバーや自販機を設置するなどのアイデアを採用しても良いかもしれません。

 

診察室

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診察室も待合室と同じく、患者の不安を取り除く設計を心掛け、同時に正確な診察を行える環境も整えなければなりません。例えば、照明は柔らかな光を使った方がリラクゼーション効果が高まりますが、診察の精度を保つには視認性の高さも考慮する必要があります。

また、診察室では患者のプライバシーに関わる話をすることも多いため、他の患者の目や耳に入らないよう、目隠しや防音などの工夫もこらすことが大切です。

 

処置室

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処置室は診察室以上に医療機器や設備機器が多くなるため、機器のサイズを計算しながら、どこに何を配置するかを慎重に検討します。

なお、医療機器は今後新しいものに交換したり、追加での設置も想定しなければなりません。特に大型の医療機器を導入することになった場合、スペースの確保が難しくなることも考えられます。そのため、ややゆとりのあるレイアウトにしておいた方が良いでしょう。

また、処置室で使用する消耗品や備品を整理する棚も、必要なときにすぐアクセスできる場所に設置するのがポイントです。

 

≪デザイン性を高めるポイント≫

患者に親しまれる内科クリニックを目指すために、デザイン性をワンランクアップさせるポイントを4つご紹介します。

 

ポイント1.デザインとインテリアのテイストを統一する

居心地の良い空間を演出するには、デザインとインテリアのテイストを統一させる必要があります。壁紙や天井のテイストと家具のテイストがちぐはぐだと内装がごちゃついた印象になるため、注意しましょう。

空間に統一性を持たせるには、まず内装のコンセプトやテーマ(ナチュラル、ラグジュアリーなど)を決めておくのがポイントです。

 

ポイント2.自然光を取り入れる

待合室や診察室では、できるだけ自然光を取り入れる設計を意識しましょう。採光がたっぷりある室内は明るくて開放的な雰囲気をもたらし、患者の心をリラックスさせてくれます。

自然光を取り入れるには窓を設ける必要がありますが、道路や歩道に面している部分に窓を設置すると外部からの視線が気になりやすいです。そのような場合は、目線より高い位置や、床に近い位置に窓を設けるなどの工夫を取り入れましょう。

 

ポイント3.リラックスできる配色にする

壁や天井、床などの配色は患者の心理に大きな影響をもたらします。どの色を選ぶかによって院内の雰囲気ががらりと変化するため、コンセプトやテーマに適した配色を心掛けましょう。

例えば、清潔感を前面に出したいのならブルーや白、リラックス効果を高めたいのならグリーンやベージュを採用するのがおすすめです。女性や子どもの患者をターゲットにするのなら、ピンクやイエローなどポップな配色を取り入れても良いでしょう。

 

ポイント4.清潔感のある空間にする

内科は衛生面が求められる場所のため、清潔感のある空間づくりを目指しましょう。具体的には、余計なものを置かずにすっきりしたレイアウトにする、汚れや傷が目立ちにくい壁材・床材を使用するなどです。

待合室などの一隅に空気清浄機を配置するスペースを設けるのも一つの方法です。

 

≪設計依頼の流れと内装業者の選び方≫

内科クリニックの設計は、利便性や快適性だけでなく、実用性や法令・条令の遵守なども考慮する必要があります。全ての要素を押さえて設計するには相応の知識とノウハウが必要となるため、信頼できる内装業者と二人三脚で計画を進めていきましょう。

ここでは、設計依頼の流れと内装業者選びのポイントをまとめました。

 

設計依頼のステップ

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内科クリニックの設計を業者に依頼する場合の基本的なステップは以下の通りです。

1. 業者への問い合わせ
2. ヒアリング
3. 見積もり・打ち合わせ
4. 企画設計
5. 本契約の締結

見積もりや初回打ち合わせは無料で、企画設計からは有料になるケースが多いため、問い合わせや見積もり、打ち合わせで分からないことがあれば積極的に質問しましょう。

 

信頼できる内装業者を見つけるコツ

サービス内容、価格ともに満足できる業者を見つけるには、以下のポイントを基準にしましょう。

● クリニックの施工実績の豊富さ
● レスポンスの早さ
● 見積金額の妥当性

内装工事は施設の種類によって重視すべきポイントやコツが異なるため、内科クリニックの施工実績が豊富な業者を選びましょう。施工実績は業者のWebサイトに掲載されている施工事例などが参考になります。

また、問い合わせの際にすばやく対応してくれるか、見積金額が相場から大きく逸脱していないかなどもあわせてチェックしておくのがおすすめです。

 

アフターサポートの対応の確認

アフターサポートの有無や内容は業者によって異なります。施工後に何らかの問題が発生した場合、迅速かつ適切な他硫黄を行ってもらえるよう、アフターサポートが充実した業者を選ぶようにしましょう。その際は、サポートの要件や範囲をきちんと確認しておくことが大切です。

 

≪まとめ:内科クリニックの内装は要点をしっかり押さえて設計しよう≫

内科クリニックの設計は、患者満足度や医療品質の向上、経営面への影響などを左右する重要な要素です。患者が来院しやすいよう、患者動線やプライバシー、利便性などを配慮したデザイン・レイアウトを心掛けましょう。

また、クリニックで働くスタッフのことも考慮し、働きやすい動線や医療機器の配置の仕方などにも工夫を取り入れることが大切です。

上記のような実用性に加え、各法令・条令を遵守した設計も意識する必要があるため、内科クリニックを新築する際は信頼できる内装業者と相談しながら、デザイン・レイアウトを決めることをおすすめします。

 

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