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医療脱毛クリニックの開業までの流れと資金計画を解説!

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医療脱毛クリニックの開業までの流れと資金計画を解説!

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美容医療の中でも、医療脱毛クリニックは比較的開業しやすいとされています。医療脱毛の市場は老若男女に広がっており、今後もさらなる成長が期待できるでしょう

この記事では、医療脱毛クリニックの市場動向や、開業に向けた手順、集客(集患)に欠かせない内装工事のポイントについて紹介します。

 

≪医療脱毛の市場は老若男女に広がりつつある≫

医療脱毛の市場は、年齢・性別にかかわらず美容に前向きな方が増えたことから、老若男女に広がりつつあります。

特にメンズサロンの増加や、身だしなみに対する意識の変化などにより、男性の利用者が大きく増加しました。また男女ともに40歳以上の利用者が増加傾向にあるなど、ミドルシニア世代も重要なターゲットとなっています(※)。

近年では、「介護脱毛」や「妊活脱毛」などのキーワードが注目を集めています。今後も医療脱毛は、幅広い顧客層に受け入れられていくでしょう。

医療脱毛専門院『リゼクリニック』調べ「【老若男女に広がる脱毛市場】脱毛患者数を5年前と比較しそれぞれ増加」

 

≪医療脱毛クリニックを開業する基本的な流れ≫

医療脱毛クリニックを開業するまでの流れは、大きく9つのステップに分けられます。

  • 1.市場調査をする
  • 2.事業計画を立てる
  • 3.立地や物件を選ぶ
  • 4.資金調達を行う
  • 5.内装工事業者や医療機器を選ぶ
  • 6.スタッフの募集や採用活動を始める
  • 7.税理士・社労士を探す
  • 8.メニューや料金を決める
  • 9.開業手続きをする

開業までの期間を半年~1年程度 と見積もり、計画的に準備を進めましょう。

 

市場調査をする

まずは脱毛市場の規模や将来性、事業を取り巻く環境などを調査しましょう。事業のコンセプトを考える上で、市場調査によるデータが裏付けとなります。

また出店予定地の近くに脱毛クリニックがある場合は、差別化のため競合店の調査も行うとよいでしょう。

 

事業計画を立てる

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次に脱毛クリニックの事業計画を立てましょう。事業計画をまとめた「事業計画書」は、金融機関から融資を受ける際に必要となります。

当面、融資を受ける予定がない場合も、自分の事業が本当に実現可能かどうかを確認するため、以下のような項目を事業計画書にまとめておくとよいでしょう。

  • ●事業の目的
  • ●過去の事業経験
  • ●提供する技術・サービス
  • ●セールスポイント
  • ●必要な資金や調達方法
  • ●将来の見通し

 

立地や物件を選ぶ

事業計画を立てたら、出店場所や物件を選定しましょう。

医療脱毛クリニックを開業する場合、内装工事の完了後に地域の保健所による立入検査 が実施され、使用前の検査確認が行われます。出店場所を決めた段階で、クリニックの内装などについて保健所に相談しておくとよいでしょう。

条件に合う出店場所や物件がなかなか見つからない可能性もあるため、余裕を持ってスケジュールを立てることが大切です。

 

資金調達を行う

クリニック開業に必要な費用を見積もり、資金調達を行いましょう。

美容サロン全体で見ると、開業費用の平均は約940万円です。医療脱毛クリニックの場合、医療用のレーザー脱毛器など、通常の脱毛サロンより高価な機器を導入する必要があります。

医療脱毛クリニックの開業には多くの資金を必要 とするため、早めに資金調達を始めましょう。開業資金の調達先としては、金融機関からの融資や借り入れが一般的です。

金融機関から融資を受ける場合は、事業計画書などの提出が必要なため、遅くとも開業の半年前から準備を始めるとよいでしょう。

日本政策金融公庫「創業の手引+(平成27年8月)」p2

 

内装工事業者や脱毛機器を選ぶ

開業までの準備の中でも、特に大切なのが内装工事業者との契約や、導入する脱毛機器などの選定です。

医療脱毛クリニックにおいても、開業資金のうち、内装工事費用や脱毛機器の導入費用は多くの割合を占めています。店舗の内装工事を依頼する業者や、導入する脱毛機器は、開業後に後悔することがないよう慎重に選びましょう。

日本政策金融公庫「創業の手引+(平成27年8月)」p2

 

スタッフの募集や採用活動を始める

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近年では、看護師や看護助手、医療事務など、医療に関わるスタッフの人材採用が難しくなっている と言われています。近隣のクリニックの賃金事情などを参考に、適切な水準の給与を設定することで、スタッフを集めやすくなるでしょう。

採用希望者が現れたら、遅くとも開業の2カ月前 までに面接をセッティングし、選考過程に移ることが大切です。採用希望者の中には、別の医療機関で働いている方もいます。現在勤務している医療機関に退職の意思を伝え、スムーズに新しい職場で働けるよう、余裕を持って採用スケジュールを設定しましょう。

 

税理士・社労士を探す

開業後は、課税売上高に応じて法人税や所得税などの税金がかかります。一人で会計業務を行うのが難しい場合は、税理士や公認会計士などの専門家に相談するとよいでしょう

またスタッフを雇用する場合は、労務管理上の問題を社会保険労務士(社労士)に相談することも可能です。

 

メニューや料金を決める

事業計画に基づき、施術メニューや料金を決めましょう。まずは競合となる脱毛クリニックを調査し、医療脱毛のメニューや料金設定を分析することをおすすめします。

近年は、脱毛クリニックでもサービスの多様化が進んでいます。介護脱毛や妊活脱毛 といった新たなニーズへの対応など、しっかりと差別化戦略を考えましょう。

 

開業手続きをする

医療脱毛クリニックを開業する場合は、管轄の保健所に対し、診療所開設届を提出する必要があります(※)。開設後、10日以内に提出しなければならないため、余裕を持って手続きを進めましょう。

なお、診療所開設届の提出には、申請手数料がかかるケースがあります。例えば、京都市の場合、医師でない方に対しては2万1,600円の申請手数料が課せられます(※)。

京都市「申請方法(診療所関係手続)」

 

≪医療脱毛クリニックの開業で失敗しないための注意点≫

医療脱毛クリニックの開業で失敗しないための注意点は3つあります。

  • ●競合・市場調査をしっかりと行う
  • ●コンセプトやターゲットを明確にしておく
  • ●クリニックの内装工事に強い業者を探す

 

競合・市場調査をしっかりと行う

近年では、脱毛機器の低価格化が進んでおり、脱毛クリニックの間で価格競争が激化しています。単に低価格をアピールするだけでは、近隣のクリニックとの差別化は困難です。

開業する際には、競合他社や市場の調査を入念に行い、他店にはない独自の強みやセールスポイントを見つけ出す必要があります。例えば、介護脱毛や妊活脱毛、アスリート脱毛など、特定の悩みやニーズに応えることも一つの差別化戦略となるでしょう。

 

コンセプトやターゲットを明確にしておく

思いつきで開業するのではなく、脱毛クリニックのコンセプト(自店の売りとなるもの)や、ターゲットとする顧客を明確化しておきましょう。

特に顧客ターゲットをどうするかによって、店舗の立地や内外装のデザイン、サービス・メニューなど、将来的な事業展開が大きく変わってきます。例えば、「30代のOL」や「比較的お金に余裕のある層」など、顧客ターゲットを詳しくイメージしておくと、その後の開業準備を進めやすくなるでしょう。

 

クリニックの内装工事に強い業者を探す

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店舗の内装工事といっても、業者によって得意分野はさまざまです。例えば、飲食店の施工実績が多い業者があれば、オフィスデザインを専門としている業者もあります。

クリニックの内装に強い業者なら、経験やノウハウを活かし、他の業者には思いつかないような提案をしてくれるかもしれません。脱毛クリニックの開業なら、業界に特化した内装工事業者を選びましょう。

 

≪クリニックの開業~開業後にかかる費用の内訳≫

クリニックの開業~開業後にかかる主な費用には、以下のようなものがあります。

  • ●家賃
  • ●医療用脱毛機
  • ●家具・家電製品
  • ●人件費
  • ●顧問料
  • ●備品・消耗品
  • ●広告宣伝・プロモーション費

 

家賃

テナントを借りる場合、月々の家賃や保証金が発生します。一般的には、都心や駅前、繁華街など、立地が良いテナントほど家賃が高く なるため、予算に合わせて出店場所を選ぶことが大切です。

 

医療用脱毛機

脱毛クリニックの開業には、さまざまな機械や什器、備品の導入が必要です。

特に高額な出費となるのが、脱毛機器です。近年、脱毛機器は低価格化が進んでいるものの、安い製品でも20万円~30万円 ほどの購入費用がかかります。レーザーを照射する医療用脱毛機の場合、800万円を超える購入費用 がかかるケースも珍しくありません。

 

家具・家電製品

店舗に設置する家具やインテリア、家電製品などの購入費用も必要です。例えば、脱毛クリニックに必要な家具・家電製品として、以下のようなものが挙げられます。

  • ●施術台(ベッド)
  • ●シーツ
  • ●PC
  • ●タブレット
  • ●プリンター
  • ●POSレジ
  • ●掃除機
  • ●照明器具

 

人件費

経営パートナーとして、税理士や公認会計士と契約を結ぶ場合、顧問料が発生します。顧問料は事業の規模や経営状況によって変動し、一般的には年間の売上が多いほど、顧問料も高くなる傾向にあります。

 

備品・消耗品

脱毛クリニックの開業にあたって、まとまった量の備品や消耗品も用意しておく必要があります。例えば、以下のような備品・消耗品が必要です。

  • ●作業着(制服)
  • ●ローブ(ガウン)
  • ●タオル
  • ●剃刀(シェーバー)
  • ●使い捨ての下着
  • ●脱毛ジェル
  • ●スリッパ
  • ●メイク落とし
  • ●伝票

 

広告宣伝・プロモーション費

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クリニックの集客(集患)を増やすには、広告宣伝やプロモーションが欠かせません。主な手段として、チラシやDM、ホームページの制作、SNSでのキャンペーン、新聞や雑誌への広告出稿などが挙げられます。

医療やヘルスケアに関わる業種の場合、広告費の相場は、年間の売上の5%~10%程度と言われています。美容医療を手がけるクリニックの場合は、一般的なクリニックと比べ集客(集患)の重要度が高いため、年間の売上の10%~15% を予算として広告宣伝やプロモーションを行うとよいでしょう。

 

≪医療脱毛クリニックの内装工事で知っておきたいポイント≫

医療脱毛クリニックの内装に取り掛かる前に、工事費用の目安や期間、注意点などを確認しておきましょう。

 

内装工事費用の費用の目安は坪単価で約40万円

クリニックの内装工事費用の目安は、坪単価(1坪あたりの価格)で約40万円 と言われています。例えば、20坪程度の店舗で脱毛クリニックを開業する場合、内装工事費用は800万円です。

実際の工事費用は、店舗の立地や内外装のグレードなどの条件によっても変わってきます。開業資金にあまり余裕がない場合は、慎重に出店場所を選ぶことが大切です。

 

内装工事にかかる期間は半年~1年程度

内装工事にかかる期間は、テナントを借りて開業するのか、一から新築するのかによって変わります。

テナントを借りる場合、トータルの工事期間の目安は約6カ月 です。一から店舗を新築する場合は、地盤の調査や基礎工事、外装工事なども必要なため、約1年~1年半 の時間を要します。

実際の期間は、工事規模や物件の状況によって変動するため、内装工事業者に問い合わせるとよいでしょう。

 

内装工事を依頼するときの注意点

内装工事を依頼するときの注意点は3つあります。

  • ●クリニックの内装の実績がある業者に依頼する
  • ●ワンストップで対応してくれる業者を選ぶ
  • ●アフターフォローの有無を確認する

 

【クリニックの内装の実績がある業者に依頼する】

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内装工事を依頼する前に、業者のホームページなどで過去の施工実績をチェックしましょう。ただし、開業するクリニックの形態によって、確認すべきポイントが異なります。

特に医療脱毛(美容医療)を手がけるクリニックの場合は、開業にあたって保健所による検査確認が行われます。そのため、クリニックに求められる内装工事のノウハウがあり、施工実績も豊富な内装工事業者を選ぶとスムーズに開業を進められるでしょう。

 

【ワンストップで対応してくれる業者を選ぶ】

内装工事業者は、内装デザインに特化した設計事務所(デザイン事務所)、現場での施工がメインの工務店、バランス良く対応できる内装会社の3つのタイプに分けられます。

クリニックの内装なら、設計・デザインから施工まで、ワンストップで対応可能な内装会社がおすすめです。やりとりの相手を一社に絞れるため、コミュニケーションの齟齬が起きにくく、スムーズに内装工事を進められます。

業者によっては、土地探し・物件探しの段階から相談に乗ってくれるケースもあります。初めてクリニックを開業する方は、トータルサポートを受けられる業者を選ぶとよいでしょう。

 

【アフターフォローの有無を確認する】

内装工事を依頼するときは、アフターフォローの有無も確認しましょう。

万全を期して工事を行っても、工期の遅れが生じたり、完工後に施工不良が見つかったりする可能性があります。また経年とともに劣化が進み、内外装に問題が生じるケースもあるでしょう。

無料点検や定期点検など、アフターフォローが充実した内装工事業者なら、トラブルが起きても柔軟に対応してもらえます。クリニックの完成後も、しっかりとサポートしてくれる業者を選ぶことが大切です。

 

≪医療脱毛クリニックの開業費用を抑える方法≫

ここでは、医療脱毛クリニックの開業費用を抑えるポイントを4つ紹介します。

  • ●資金計画を綿密に立てる
  • ●内装工事は相見積もりを取る
  • ●中古品やリースを使用する
  • ●助成金や補助金を活用する

 

資金計画を綿密に立てる

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まずは資金計画(必要な資金や調達方法)を綿密に立てましょう。

クリニックの開業に必要な資金には、設備資金(店舗や機械、備品、車両など)や、運転資金(材料や商品の仕入れ、経費の支払いなど)があります。主な支出を予測し、計画を立てて資金調達を行うことが大切です。

 

内装工事は相見積もりを取る

脱毛クリニックの開業資金のうち、多くの割合を占めるのが内装工事費用です。内装工事を依頼するときは、最初に見つけた業者に決めるのではなく、相見積もり(複数の業者に見積もりを依頼すること)をおすすめします。

相見積もりを取ることで、工事価格の妥当性や相場観を把握できます。また業者間で競争原理が働くため、提示される見積もり金額が相場より安くなるかもしれません。

 

中古品やリースを使用する

開業費用を節約するなら、中古品やリースの活用がおすすめです。

脱毛機器は安価なものでも20万円~30万円 と高額なため、中古品を購入したり、レンタルしたりすることで初期費用を抑えられます。特に高価格帯の製品が多い医療用のレーザー脱毛機では、コスト節減につながるでしょう。

ただし、リースやレンタルを利用すると、月々の支払い(ランニングコスト)が増える点に注意する必要があります。初期費用だけでなく、運営費用にも目を向けて資金計画を立てることが大切です。

 

助成金や補助金を活用する

国や地方自治体が行っている助成金・補助金には、脱毛クリニックの開業にも利用できるものがあります。

例えば、中小企業や個人事業主の場合は、経済産業省が管轄する「事業再構築補助金」に申し込めます(事業計画の策定などの条件が必要)(※)。過去には、脱毛事業に関する採択事例もあり、他業種から事業転換する方にもおすすめの補助金です。

またPCやタブレット、POSレジ、券売機、クラウドサービスなどのITツールの導入には、「IT導入補助金」も活用できます。開業資金が乏しい方は、助成金や補助金を有効活用しましょう。

経済産業省「事業再構築補助金」

 

≪まとめ:医療脱毛クリニックの開業に向けて、計画的に準備を進めよう≫

医療脱毛クリニックの開業を成功させるには、計画的に準備を進めることが大切です。

近年は脱毛機器の低価格化が進み、価格面での差別化が難しくなっています。市場調査をしっかりと行い、他店にはないコンセプトやメニューを考案しましょう。

クリニックの集客(集患)において、内装工事も重要です。初めて開業する方は、物件選びから設計・デザイン、施工まで、ワンストップで対応してくれる内装工事業者を選ぶとよいでしょう。

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