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クリニック開業の失敗から学ぶ!7つの失敗原因と成功へのステップを解説|テナント工房メディカル

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クリニックの開業は、多くの医師が夢見るキャリアの一つです。自身の理想とする医療を追求し、より自由な働き方を実現できる可能性があります。

しかし、その裏では計画の甘さから経営難に陥り、「こんなはずではなかった」と後悔するケースも少なくありません。実際に、クリニックの倒産や休廃業は増加傾向にあり、決して他人事ではないのです。

この記事では、クリニック開業における具体的な失敗事例とその原因を掘り下げ、失敗を回避して成功へと導くための重要なポイントを解説します。

 

 

クリニック開業で失敗する院長に共通する特徴

クリニック開業で失敗する院長に共通する特徴

クリニック開業の失敗は、計画や環境だけでなく、院長自身の考え方や姿勢に起因することも少なくありません。成功する院長と失敗する院長には、いくつかの違いがあります。ここでは、特に失敗につながりやすい傾向を3つ紹介します。

失敗する院長の特徴

求められる経営者の視点

診療にしか興味がない

資金繰りや人材管理も院長の重要な仕事であると認識する

コンサルに任せきり

提案を鵜呑みにせず、複数の意見を比較し、自ら判断する

コスト意識が薄い

常に費用対効果を考え、無駄な支出を削減する意識を持つ

 

経営者としての意識がまだ十分でない

開業後に課題を抱える院長に多いのが、「医師であり、同時に経営者でもある」という意識が十分に持てていないケースです。勤務医時代は診療に専念できましたが、開業後はクリニック全体の責任者となります。

資金管理や採用、マーケティング、労務など、診療以外の意思決定も院長自身が担わなければなりません。診療技術の高さと経営の上手さは別のスキルであり、経営者としての視点が不足すると、資金繰りの悪化などにつながる可能性もあります。

 

専門家のアドバイスをすべて鵜呑みにしてしまう

開業準備では、コンサルタントや医療機器メーカー、税理士など多くの専門家と関わります。彼らの知識や経験は非常に有用ですが、アドバイスを鵜呑みにし、すべてを丸投げしてしまうのは危険です。

専門家によっては、自社の利益を優先した提案をしてくる可能性もゼロではありません。例えば、必要以上に高額な医療機器の導入を勧められたり、実態に合わない事業計画を提示されたりするケースです。最終的な決定権は院長自身にあることを忘れず、提案内容を主体的に吟味し、判断する姿勢で挑みましょう。

 

勤務医時代の感覚が残っている

勤務医は組織の一員として働くため、給与は安定しており、福利厚生も保障されています。しかし、開業医は個人事業主であり、クリニックの収益が自身の収入に直結します。

患者が来なければ収入はゼロになり、スタッフの給与や家賃の支払いは待ってくれません。そのため、「待っていれば患者が来る」という姿勢では経営が難しくなります。積極的に地域に情報を発信したり、コストを意識した運営を行ったりすることが求められます。

勤務医時代の感覚から一歩踏み出し、経営者としての視野を持つことが、長く愛されるクリニック経営の第一歩です。

 

クリニック開業のよくある失敗パターン7選

クリニック開業における失敗には、いくつかの共通したパターンが存在します。ここでは、実際に多くのクリニックが陥りがちな7つの失敗例を挙げ、原因と背景を解説します。

自らの開業準備と照らし合わせながら、同じ轍を踏まないための教訓としてください。

失敗パターン

回避するための対策

資金計画の甘さ

半年分の運転資金を確保し、余裕を持った資金計画を立てる

立地選定の誤り

人口動態や競合を分析する診療圏調査を徹底する

集患対策の不足

ホームページやSNSを開設し、継続的に情報発信する

人材確保の失敗

理念を共有し、スタッフが働きやすい労働環境を整備する

過剰な設備投資

必要最低限の設備から始め、経営状況に応じて追加投資を検討する

不測の事態への備え

休業補償保険への加入や、代診医の確保を検討する

患者との関係悪化

丁寧な対話を心がけ、患者満足度を高める努力をする

 

【関連記事】潰れるクリニックの特徴とは?潰れない医院にするにはどうすればよいのか|テナント工房メディカル – クリニックの設計・内装デザインならテナント工房メディカル

 

失敗例1:資金計画が甘く運転資金が枯渇する

資金計画が甘く運転資金が枯渇する

開業資金として数千万円から1億円以上の融資を受けることは珍しくありません。しかし、その多くを設備投資に充ててしまい、手元の運転資金が不足するケースは典型的な失敗パターンです。

開業直後から患者が計画通りに来院するとは限りません。

収入が安定するまでの数ヶ月間、スタッフの給与や家賃、医薬品の仕入れ費用などを支払い続ける必要があります。少なくとも半年分の運転資金を確保しておかなければ、収入がなくても支出だけが膨らみ、黒字倒産に至るリスクがあります。

【関連記事】クリニック開業の資金はいくら必要?調達方法と自己資金の目安を解説|テナント工房メディカル – クリニックの設計・内装デザインならテナント工房メディカル

 

失敗例2:開業場所の選定を誤り患者が集まらない

「駅前だから安心」「人通りが多いから大丈夫」といった安易な理由で開業場所を決めると、失敗する可能性が高まります。ターゲットとする患者層がその地域に住んでいるか、競合クリニックの状況はどうかといった診療圏調査を怠ると、思うように患者が集まりません。

例えば、高齢者向けの整形外科なのに駐車場がなかったり、小児科を開業したのに近隣に若いファミリー層が少なかったりするケースです。開業後の周辺環境の変化、例えば、すぐ近くに強力な競合クリニックが出現し、患者が流れてしまうといった事態も想定しておく必要があります。

 

失敗例3:集患対策が不十分で認知されない

どれだけ優れた医療を提供できるとしても、クリニックの存在が地域住民に認知されなければ患者は来ません。特に現代では、インターネットでの情報収集が当たり前になっています。

公式ホームページがない、あるいは情報が古いままで更新されていないクリニックは、それだけで患者の選択肢から外れてしまう可能性があります。看板やチラシといった従来の広告手法だけでなく、WebサイトやSNSを活用した積極的な情報発信を行い、自院の強みや診療方針を伝え続ける努力が必要です。

 

失敗例4:スタッフの採用・育成がうまくいかない

クリニックの評判は、院長だけでなく、受付や看護師などスタッフ全員の対応によって作られます。「給与さえ払えば人は集まる」と考え、労働環境や人間関係への配慮を怠ると、優秀な人材は定着しません。

スタッフが頻繁に辞めてしまうと、その都度採用や教育にコストと時間がかかり、院内の雰囲気も悪くなります。結果として、患者への対応品質が低下し、評判の悪化につながるという悪循環に陥ります。明確な理念を共有し、スタッフが働きやすい環境を整えることが、長期的な経営安定の鍵となります。

 

失敗例5:過剰な設備投資で経営を圧迫する

過剰な設備投資で経営を圧迫する

「最新・最高の医療を提供したい」という思いから、開業時に高額な医療機器を導入したり、内装にこだわりすぎたりするケースがあります。

もちろん、必要な投資は重要ですが、身の丈に合わない過剰な設備投資は、多額の借入金となって経営を圧迫します。

特に、使用頻度の低い高額機器は、維持費や減価償却費が重荷となり、資金繰りを悪化させる直接的な原因になります。開業当初は必要最低限の設備から始め、経営が軌道に乗ってから追加投資を検討するなど、段階的な計画が賢明です。

 

失敗例6:院長の体調不良で休診に追い込まれる

院長一人が診療を担っている個人クリニックの場合、院長自身が病気やケガで働けなくなると、その日から収入は完全に途絶えます。家賃や人件費などの固定費は発生し続けるため、休診が長引けば経営は一気に立ち行かなくなります。

このような不測の事態に備え、代診を頼める医師との連携を確保しておく、あるいは休業補償のある保険に加入しておくといったリスク管理が不可欠です。自分は健康だから大丈夫、という過信は禁物です。

 

失敗例7:患者とのコミュニケーションが不足し評判が悪化する

患者は、病気を治してもらうことだけでなく、不安な気持ちに寄り添ってもらうことも期待して来院します。

忙しいからといって、患者の話を十分に聞かずに診察を終えたり、一方的に専門用語で説明したりすると、患者は不満や不信感を抱きます。

現在では、インターネットの口コミサイトやSNSで個人の感想が瞬時に拡散されます。「説明が不親切」「態度が横柄」といったネガティブな評判が広がると、新規患者の獲得は極めて困難になります。患者一人ひとりと真摯に向き合う姿勢が、何よりの集患対策となります。

 

近年の動向や数字から見る開業の失敗確率

クリニックの開業を考える際、「実際に失敗する確率はどのくらいなのか」と気になる方も多いでしょう。ここでは、公的なデータに基づき、クリニックの倒産や休廃業の現状と、近年の動向について解説します。

項目

2021年の件数(一般診療所)

主な背景・要因

倒産

22件

経営不振
資金繰りの悪化

休廃業・解散

471件

経営者の高齢化
後継者不足
コロナ禍の影響

 

【参考】:医療機関の倒産動向調査(2021年)|株式会社 帝国データバンク[TDB]

【参考】:医療機関の休廃業・解散動向調査(2021年)|株式会社 帝国データバンク[TDB]

 

倒産件数と休廃業・解散件数について

帝国データバンクの調査によると、2021年における一般診療所の倒産件数は22件でした。日本の診療所総数が約10万施設であることを考えると、倒産に至る割合は極めて低いように見えます。

しかし、注目すべきは「休廃業・解散件数」です。同年の休廃業・解散件数は471件と、倒産件数を大幅に上回っています。負債を抱えて法的に倒産するのではなく、後継者不足や院長の高齢化などを理由に、自主的に事業をたたむケースが多いことを示しています。表面的には見えにくい経営の困難さが存在することを示唆しています。

 

様々な外部要因からの影響を想定する必要がある

近年、クリニック経営を取り巻く環境は大きく変化しています。新型コロナウイルス感染症の流行時には、患者の受診控えにより多くのクリニックが収益減に見舞われました。

また、オンライン診療の普及や、患者がインターネットで医療情報を得るのが当たり前になったことも、従来の経営モデルに影響を与えています。

さらに、経営者の高齢化と後継者不足は深刻な問題となっており、今後も休廃業の増加が見込まれます。こうした外部環境の変化に柔軟に対応できなければ、経営を維持することは難しくなっています。

 

失敗を回避しクリニック開業を成功させるためのポイント

失敗を回避しクリニック開業を成功させるためのポイント

これまで見てきたような失敗を避け、クリニック経営を成功に導くためには、事前の準備と戦略が極めて重要です。ここでは、開業を成功させるために押さえておくべき4つの重要なポイントを解説します。

【関連記事】成功するクリニック開業!開業までのステップやポイントを解説|テナント工房メディカル – クリニックの設計・内装デザインならテナント工房メディカル

成功へのポイント

具体的なアクション

事業計画の策定

診療コンセプトを明確にし、具体的な数値目標を設定する

立地の厳選

診療圏調査のデータと現地調査の両方で判断する

集患戦略

ホームページを作成し、開業前から情報発信を開始する

スタッフ確保

働きやすい環境を整備し、理念を共有できる人材を採用する

専門家の活用

コンサルタントや税理士に相談し、客観的な意見を取り入れる

 

ポイント1:明確なコンセプトに基づいた事業計画を策定する

「どのような患者に、どのような医療を提供したいのか」というクリニックのコンセプトを明確にすることが全ての出発点です。コンセプトが曖昧なままでは、ターゲットとする患者層が定まらず、効果的な集患もできません。

コンセプトを固めた上で、収支計画、資金調達計画、人員計画などを盛り込んだ詳細な事業計画書を作成しましょう。この計画書は、金融機関から融資を受ける際に必要となるだけでなく、開業後の経営の羅針盤となります。

 

ポイント2:診療圏調査と現地調査で立地を厳選する

開業の成否を大きく左右する立地選定は、客観的なデータに基づいて慎重に行う必要があります。診療圏調査ツールなどを活用し、候補地の人口構成、年齢層、昼間人口と夜間人口、競合クリニックの数や評判などを徹底的に分析します。

データ分析だけでなく、実際に現地に足を運び、人の流れや周辺の環境、交通の便などを自分の目で確かめることも重要です。平日と休日、朝と昼など、異なる時間帯に複数回訪れることで、より正確な状況を把握できます。

 

ポイント3:WebサイトやSNSを活用した集患戦略を立てる

現代の集患において、Webマーケティングは不可欠です。まずは、診療時間やアクセス、院長の経歴や診療方針などを分かりやすく掲載した公式ホームページを作成しましょう。

さらに、地域の健康情報や季節の病気に関する注意喚起などをブログやSNSで発信することで、潜在的な患者との接点を作り、信頼関係を構築することができます。開業前から開始し、クリニックの認知度を徐々に高めていくように心がけましょう。

 

ポイント4:労働環境を整え信頼できるスタッフを確保する

質の高い医療サービスは、優秀なスタッフの存在なくして提供できません。良い人材を確保し、長く働いてもらうためには、魅力的な労働環境を整えることが不可欠です。

適正な給与や待遇はもちろんのこと、院長の理念やビジョンを共有し、スタッフの意見に耳を傾ける風通しの良い職場作りを心がけましょう。定期的な面談の機会を設け、スタッフの悩みやキャリアプランについて話し合うことも、モチベーションの維持と離職率の低下につながります。

 

ポイント5:第三者の専門的な視点を取り入れる

開業準備から経営まで、全てのプロセスを院長一人で完璧にこなすのは困難です。資金計画や法的手続き、労務管理など、専門的な知識が必要な場面は数多くあります。

一人で抱え込まず、クリニック開業に詳しいコンサルタントや税理士、社会保険労務士といった専門家の力を借りることが成功への近道です。客観的で専門的なアドバイスを受けることで、自分だけでは気づかなかったリスクを回避し、より精度の高い経営判断を下すことができます。

もちろん前述したとおり、すべて任せきりにならないようにすることも大切です。

 

まとめ

クリニック開業の失敗には、資金計画、立地選定、集患、人材管理など、様々な要因が複雑に絡み合っています。しかし、これらの失敗事例の多くは、事前の入念な準備と正しい知識によって防ぐことが可能です。

本記事で解説した失敗パターンと成功のポイントを参考に、ご自身の開業計画を多角的に見直してみてください。

そして、医師であると同時に経営者であるという自覚を持ち、専門家の力も借りながら、着実に準備を進めることが、理想のクリニック実現への最も確実な道筋となるでしょう。

 

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